地域社会やNPO法人をはじめとしたステークホルダーと連携し、生物多様性の保全に取り組んでいます。
私たちの社会は、自然から多くの恩恵を受けており、その恩恵を将来にわたって継続的に享受できるよう、生物多様性の維持・保全が求められています。
当社は、事業活動が生物多様性に与える影響を適切に把握し、その維持・保全に貢献するため、地域社会やNPO法人をはじめとしたステークホルダーと連携し、さまざまな取り組みを推進しています。
当社は2011年に兵庫県、姫路市、兵庫県緑化推進協会と「企業の森づくり活動への取り組みに関する協定」を締結し、兵庫県姫路市夢前町にて、森林整備活動に取り組んでいます。活動地は、「夢が咲く希望のある森になるように」との願いを込めて、社内公募により「グローリー夢咲きの森」と名付けました。
毎年春から初夏にかけて、森林整備活動を実施しています。下層の植物の生育を促すため、森林組合と協働し、ヒノキ林や広葉樹林内で年に1haずつ除間伐を行う他、ヤマザクラやコナラなどの広葉樹を中心に年に20本の植樹を行うなど、良好な里山としての環境を形成することにより、豊かな自然環境を再生・維持することを目指しています。この結果、第一次整備活動(2011年~2020年)では、目標としていた約10haの森林整備、のべ204本の植樹を計画通り終え、2021年から開始した第二次整備活動(2021年~2030年)では、整備エリアの拡大(10ha/10年)、育樹(第一次整備 植樹木の維持、管理)を目標におき、保全活動を継続しています。
2023年度は、グローリーグループ社員およびその家族37名が参加し、間伐作業のデモンストレーション見学や苗木の植樹、マガジンラックの製作などを行いました。
「グローリー夢咲きの森」における生物多様性の保全に対する効果を科学的に検証するため、植物の種類や生育状況を調べる植生調査や生物調査を専門家と協同で実施しています。これまでに実施した生物調査では、兵庫県版レッドデータブックに記載されている希少種のキツツキやカエルが生息していることも確認されました。調査は継続的に実施し、森林整備の効果を検証していくとともに、今後の活動方針の検討に役立てていきます。
2021年12月には、第一次森林整備活動(2011年~2021年 10ha整備)の総括として、植生調査を実施しました。継続的に森林整備を実施したことで、この地域の炭素固定量は315トン(未整備地域比較18%)増加していることが確認されました。
毎年秋には、自然体験イベント「子ども自然まなび隊」を開催しています。親子で森にいる昆虫や植物などを観察しながら散策したり、自然の中で楽しめる趣向を凝らしたプログラムを実施するなど、自然の大切さを次世代に伝えていく活動を行っています。
2023年度は、グローリーグループから8家族、お取引先企業2社から2家族の計11家族34名が参加しました。当日は、割りばしの廃材で写真立てを制作したり、木や自然に還るロープで森の中に自分たちだけの「巣(すみか)」を作ったりと、家族で楽しみながら自然を体験しました。
2013年度より、関東地域まで活動範囲を広げ、NPO法人と連携し、生物多様性保全活動に取り組んでいます。2017年度からは、特別緑地保全地域として指定されている東京都八王子市での里山再生プロジェクトに参加し、森林整備活動を行っています。
また、東京都荒川河川敷において清掃活動を実施し、併せて生物多様性について学ぶ機会を設けるなど、環境保全に向けた活動を推進しています。2023年度は、当社グループ社員およびその家族延べ24名にご参加いただき、東京都荒川河川敷において清掃活動を実施しました。