企業情報

ニュースリリース

新製品

2020年4月17日

グローリー株式会社

マスク着用でも本人認証が可能な新ウォークスルー型顔認証システムを開発

グローリーは、新型コロナウイルスの感染症対策としてマスクの着用が進む中、マスクを外さなくても事前に登録した画像データと高い精度で認証が可能な新顔認証エンジンを開発しました。加えて、9年ぶりに刷新するウォークスルー型顔認証システムに搭載し、2020年6月より販売を開始します。
グローリーの顔認証システムは、2003年に開発して以来、スーパー、ドラッグストア、病院、介護施設、書店、パチンコ店など約1,000カ所で採用いただいています。
近年、顔認証は、防犯や見守りなどのセキュリティー対策やマーケティングツールに加えて、本人確認や決済手段など、安全性と利便性を両立する技術としてさまざまな用途で活用の場が広がっています。

新顔認証エンジンについて

従来の顔認証エンジンは、マスクやサングラスの着用により顔の一部が隠れることや、明るさなどの認証環境によって認証精度にばらつきが出るなどの課題がありました。このような課題を解決するため、これまでのアルゴリズムにディープラーニング(深層学習)の手法を加え、目元やこめかみ、おでこ、鼻筋などマスクやサングラスを着用しても隠れない部分の本人特徴をより正確に捉えることで、厳しい認証環境における認証精度を従来比で10倍以上向上させました。本エンジンは、2019年度より参画したギャンブル依存症患者検知の市場実験において、マスク着用者が多数いる状況においても正確に認証したことから有効性を実証しました。

新ウォークスルー型顔認証システムについて

従来のウォークスルー型顔認証システム(来訪者検知システム)が単一店舗向けのシステムだったのに対して、新システムは、新たに複数店舗の顔情報などを本部で一元管理可能な「本部管理機能」を搭載しました。現場担当者の顔情報登録業務の負担を軽減するとともに、本部からの状況把握や分析なども効率的に行えます。また、既存の業務システムとのAPI連携機能の追加により、さまざまな業種業界で規模に応じた運用ができるなど、汎用性の向上に加えて、初めて使う方でも直感的な操作ができるようユーザビリティーを徹底的に追求しました。
また、本システム製品の他、入館管理システムなどの既存製品はもちろん、パートナー企業向けソフトウェア開発キット「顔認証SDK(※1)」にも適用し、順次2020年度中の販売を予定しています。

この高精度な顔認証技術を、今後さらに既存の市場へ拡販するとともに、空港や駅、官庁施設など大規模な公共施設へも提案を進め、安心・安全な社会の実現に向けたソリューションを提供していきます。

新ウォークスルー型顔認証システムの特長

1. 新エンジンの搭載により認証精度を向上

ディープラーニング(深層学習)を用いることで、マスクやサングラスの着用、逆光や暗所、事前登録データが斜め顔など、厳しい認証環境でも高い精度で本人認証が可能。

2. 最大1000店舗の顔情報などを一元管理

複数店舗展開する小売業などで、店舗間の顔情報などの共有や検索が可能。他店舗で登録した情報もリアルタイムに共有することができ、防犯対策やVIP顧客のサービス向上に貢献。
登録情報を共有する本機能は、一元管理による厳正化・安全性の課題に対し、2019年7月より実施の「渋谷書店万引対策共同プロジェクト(※2)」において、有効性を確認しています。

3. 業務システムとのAPI連携が可能

既存の業務システムとAPI連携が可能。これにより既存の業務システムへの通知や外部データの一括取込みなどを実現し、お客さまの馴染のあるシステムと連携して利用可能。

4. インターフェースのカスタマイズが可能

従来システムを使用するお客さまの操作ログ解析やヒアリングにより、使用頻度の高い機能や動線を徹底的に分析。
初めての方でも直感的な操作ができるよう、操作アイコンで分かりやすく表示し、画面遷移数を削減。加えて、お客さまの運用に応じて画面構成が容易に変更可能。

5. セキュリティー対策を強化

配信データなど出力データの暗号化や操作ログの収集・分析機能、登録データの保存期間を柔軟に設定可能。
個人情報保護の観点からセキュリティーをさらに強化。

  • ※1
    SDKとは、Software Development Kit(ソフトウェア開発キット)の略。
    システムに対応したソフトウェアを開発するために必要なプログラムや文書などをひとまとめにしたパッケージのこと。
  • ※2
    「渋谷書店万引対策共同プロジェクト」とは、東京都渋谷区内にある三書店(京王書籍販売株式会社啓文堂書店渋谷店、大盛堂商事株式会社書店部大盛堂書店、株式会社丸善ジュンク堂書店MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店)が共同で顔画像を共有し万引き犯を検知する業界初のプロジェクトのこと。

新ウォークスルー型顔認証システムの認証イメージ

新ウォークスルー型顔認証システムの認証イメージ

本件に関するお問い合わせ

お客さまからのお問い合わせ先
  • グローリー株式会社
  • 国内事業本部 販売企画統括部 生体・画像認識販売企画一部
    TEL (03)5207-3020
報道機関からのお問い合わせ先
  • グローリー株式会社
  • 経営戦略本部 コーポレートコミュニケーション部 広報グループ
    TEL (079)294-6317

掲載されている情報は、発表日現在のものです。
その後、予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。