製造工程で品質を厳しくチェック
本社工場での品質巡視
日本国内の生産拠点では、世界中の生産の品質をリードするマザー工場として、模範となるものづくりを推進しています。当社の本社工場、埼玉工場をはじめ、製造系グループ会社でも品質マネジメントシステムの国際規格であるISO 9001の認証を取得し、徹底した品質管理を行っています。
生産部門では、機種ごとに品質目標を設定し、前年度実績を分析しながらPDCAを回すことで、製品品質のさらなる向上を目指しています。例えば、静電気による基板や電気部品の故障を防ぐため帯電防止設備を導入するなど、工程内で電気部品にダメージを与えないよう、細心の注意を払っています。万が一、最終検査段階で不具合が発見された場合には、徹底した原因追及と是正処置を行い、再発防止に努めています。加えて、部門の管理者が週1回品質巡視を行い、是正処置の有効性を確認するなど、チェックを多重化。こうした取り組みを積み重ねることで、確実な品質向上を図っています。
また、グローリー製品の品質をより一層牽引していくため、最先端の加工技術や設備の導入も進めています。埼玉工場では、ヒト型ロボット「NEXTAGE」を活用したつり銭機の自動組み立てラインを構築しています。2014年6月19日には、安倍総理大臣が成長戦略の柱に据えるロボットの活用現場として埼玉工場を視察され、当社の高い生産技術力を用いて人とロボットが協業して製品を生産する様子をご覧になりました。
GLORY(PHILIPPINES), INC.工場の生産ライン
フィリピンでの技術指導
当社グループは、「2014中期経営計画」で海外事業の拡大を打ち出し、中でもアジアを中心とした需要増加に対応すべく、海外現地法人における生産拡大に取り組んでいます。
従来は、中国やフィリピンで生産する海外向け製品も、日本国内で試作や初期生産を行ってから海外生産に移行させていましたが、2013年度からは、試作段階から現地の工場で担うことができるよう、海外の生産機能を強化しています。この取り組みにより、生産移管に伴う工数が削除できるとともに、現地でのQCDの向上が図れます。
生産移管にあたっては、移行先の現地法人に赴任経験のある技術系社員が日本の工場との仲介役となり、現地の社員に生産技術や品質保証の指導を行っています。さらに組立作業を細分化して解説したわかりやすいマニュアルを作成するなど、日本と同等の品質を維持できる生産体制を整備しています。
また、2002年からGLORY(PHILIPPINES), INC.の社員が毎年数名ずつ来日し、1年かけて本社工場で日本の品質基準に基づく組立技術を学んでいます。研修を受けた社員はフィリピンに帰国後、品質向上の指導役として活躍しています。
GLORY (PHILIPPINES), INC. 取締役工場長 中村 浩一
GLORY (PHILIPPINES), INC. 製造二部 ラインリーダー Wennie Bala Bagayas
(ウェニー・バラ・バガヤス)