企業情報

ニュースリリース

リリース

2021年4月 1日

グローリー株式会社

2021年度入社式社長講話(要旨)

新入社員の皆さん、ご入社おめでとうございます。
今日ここに77名の新しい仲間をお迎えできることを、大変嬉しく思います。
グループ1万1千名を代表して、心より歓迎いたします。
昨年の今頃は新型コロナウイルス感染症が拡がりはじめ、感染防止もまだ手探り状態であったことから、集合形式での入社式を行うことができませんでした。今日、こうして皆さんに直接お会いし、お話をすることができて、本当に感慨深いものがあります。
ごくあたりまえであった日常が突然あたりまえでなくなった時、目の前の現象をどう捉え、何を信じて、どのように行動すればよいのか。
1年前はわからないことだらけでした。世界中で多数の方々が罹患され、あるいはお亡くなりになり、経済活動にも重大な影響が及びましたが、一方で多くの知識や教訓を得ることもできました。この貴重な体験を我々は今後の社会生活や事業活動の中に生かしていく責務があります。

皆さんは今日から、社会人としての第一歩を踏み出すことになりますが、今から30年後の2050年、皆さんが50歳前後になる頃をちょっと想像してみてください。
米中関係や世界の覇権はどんなことになっているでしょうか?
カーボンニュートラルは果たして実現しているでしょうか?

昨年10月に菅総理が2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会を目指すことを宣言しました。かつてないほど、温暖化への対応やサステナブル社会への 貢献が求められています。 脱炭素社会の実現は、もはや絵空事ではなく、真剣に取り組むことがビジネス継続の条件となるような時代がやってきます。30年後、グローリーグループが、そんな世界の中で、どんな立ち位置を確保しているか、想像してみるのも楽しいものです。

(略)

今日から2023中期経営計画がスタートします。 そして「長期ビジョン2028」の中間点に差し掛かってきます。 新中期経営計画では、長期ビジョンのゴールを見据えて、コア事業と新領域事業の「クロス成長」、つまり2つの事業が車の両輪となった、力強い成長を目指します。

国内外で金融機関の経営環境が厳しさを増し、レスキャッシュ社会が進行し、また、じわじわと遊技市場の縮小が続くことが予想される中で、マーケットでのプレゼンスを維持しつつ成長市場と位置付ける国内外のリテールマーケットを攻略し、そして、3年後に控える新紙幣発行という一大イベントへの対応を進めていくことになります。これからの3年間は長期ビジョンの実現にむけた極めて重要な期間となりますが、同時に、変化に富んだワクワクするような体験ができると期待しています。

長期ビジョンは、通貨処理機の開発で培ってきたコア技術の更なる進化とオープンイノベーションの推進により、次世代の製品、サービスを開発し、新たな「信頼」を創造することを目指しています。
そして、この思いは「タグライン」のConfidence Enabledという言葉に凝縮されています。連結売上高の目線を5,000億円とし、それを実現するために、5つの事業ドメインを設定しています。

第一に、現在の事業の柱である「通貨処理事業」を一段と進化させ、見分ける技術を極めることで通貨を安心して利用できる環境を作っていきます。
すなわち、「通貨の信頼」を守るということです。

第二に、通貨の流通状況をトラッキングすることで、リテーラーと消費者をつないだ新しいキャッシュサイクルを構築し、あるいはキャッシュへのアクセスポイントを拡大していきます。
加えて、通貨のライフサイクルを管理していくことで、「通貨流通の信頼」を獲得します。

第三に、レジレス決済、手ぶら決済など多様な決済環境を提供します。ユーザーがワクワクするようなソリューションも重ねて、「決済の信頼」を獲得します。

海外事業では昨年、240億円をかけて今後高い伸びが見込まれるセルフサービスKIOSKのマーケットリーダーであるフランスのアクレレック社を買収しました。 また、オンラインで買い物をして、現金で支払う際のキャッシュ・アクセス・プラットフォームを提供するドイツのviafintech社がグループに加わりました。
同社は小売業者の革新的なテクノロジーの活用を表彰する欧州の「Reta Award 2021」において、優れたプロジェクトで小売店をサポートしたベンダーに贈られる「Top Supplier Retail 2021」を受賞しています。

国内においてもアドインテ社やShowcase Gig社などとのアライアンスを活用して、多彩な決済環境の提供やデータビジネスを展開し、リテール・飲食店舗の集客力向上や省力化、デジタル化を支援していきます。
第四、第五は個体認証事業の確立とロボットを活用した自働化社会の推進です。
これらの新領域事業については、ビジネスイノベーションセンターやロボット事業推進部門を中心に、新たなビジネスモデルの開発と事業化に鋭意取り組んでいます。
また、一昨年の社内ハッカソンイベントからは、2つの新事業テーマが生まれ、事業化を目指した本格的な活動が始まっています。

新事業分野には多くの競合がひしめいています。魅力的に映る市場の多くは既にレッドオーシャン化しているとも言われます。そんな中でグローリーが勝ち残っていくためには、技術と情熱だけでなく、持てる財産を最大限に活用することが必須です。
幸いなことに、我々には皆さんのような、多くの優秀な人材と、世界最高水準のメカトロ・認識・識別技術があります。
全世界に広がるリアルのネットワークがあります。
そして長年にわたって築いてきた、金融機関、大手リテーラーなど、多くの有力顧客との強固なリレーションシップがあります。
オンラインビジネスは参入が容易な反面、競争も極めて熾烈ですが、我々はこれだけ多くの容易に崩せない優位性を築き上げています。
これらを総動員して、不足する技術・ノウハウはどんどん外から取り込んで新領域での事業展開を加速させていきます。

(略)

皆さんにはグローリーグループの次の代、さらには我が国の将来を担うという大きな役割があります 。失敗を恐れず日々精進し、逞しく成長されることを心より祈念いたします。

本件に関するお問い合わせ

報道機関からのお問い合わせ先
  • グローリー株式会社
  • 経営戦略本部 コーポレートコミュニケーション部 広報グループ
    TEL (079)294-6317

掲載されている情報は、発表日現在のものです。
その後、予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。