STAFF INTERVIEW

S.M

2020 JOINING

転倒検知システムmirAI-EYEから、医療・介護分野へのAI活用を探る。

PROFILE

研究

2020年入社
工学研究科 電気情報工学専攻 卒業

入社より研究開発センターにて2023年1月にリリースした『転倒検知システムmirAI-EYE(ミライアイ)』の開発に従事。業務と並行して博士課程に進み、医療系AIの研究で博士号を取得。現在はミライアイのバージョンアップに取り組む。

Q1. グローリーへの入社理由は?

自分の研究を継続できる環境がグローリーにあったから。

大学院ではAIの基礎から応用まで幅広く取り組む研究室に在籍。制御ソフトの設計開発をフィールドに、AIを活用した診療や手術の支援システムを研究していました。グローリーに興味を持ったのは、共同研究先であった眼科病院が、手術前の患者確認のために、グローリーの顔認証システムを導入したのがきっかけです。私の方では白内障手術での危険な動きを検知する画像分析システムを共同研究していたのですが、病院で社員の方と面識を得たことから、グローリーに自分の研究を継続できる環境があることを知りました。就職活動では全く違う領域に挑戦してみたい気持ちもあったのですが、働きながら博士課程に進めると聞き、グローリーで専門分野を極めようと決めました。

Q2. 現在任されている仕事は?

新規事業における開発から製品化、機能改善に向けた研究に取り組む。

グローリーのセンシング技術・認識技術・メカトロ技術を、介護施設の居室の見守りに活用した製品『転倒検知システム mirAI-EYE(ミライアイ)』で、動作認識AIの開発リーダーを務めています。主な業務は、新たな機能や価値の実現に向けたAIアルゴリズムの開発と、それに伴う先端技術の調査・評価、そして性能改善です。
私はAI開発において、データが何を意味しているかを理解することを最も重視しています。ミライアイでは、暗所でも人の骨格や距離を認識できる赤外線3次元センサーを活用していますが、黒色や透明の物体など、材質や環境条件によってはうまく捉えにくいケースがあります。そこで、モノクロ画像がどのように作られているのか、距離がどのように測られているのかといった原理まで踏み込んで理解したうえで、データの不確かさを抑えるプログラムやAIの学習方法を工夫し、より高性能なAIシステムを構築しています。
また、製品リリースに先駆けて実際の介護施設で運用していただく中で、初めて分かったこともたくさんありました。たとえば、当初想定していた転倒の検知だけでなく、起き上がりの検知などベッド周りの動きを早めに捉えて介助につなげたい、といったニーズです。これからもお客様に価値のある、現場で本当に役立つ『意味のある情報』を、確かな根拠をもって提供できるAIシステムをつくっていきたいです。

Q3. これまでの仕事の中で、
印象に残っているエピソード

入社から開発に携わっていたAIが、社会の役に立ったこと。

入社から一貫して転倒検知システムの動作認識AIの開発を担当しています。ミライアイは天井に設置する装置なのですが、先輩社員から引き継ぐ形でプロジェクトに参加した当初は、装置だけでは画像のリアルタイム処理ができず、別途PCを下に置いて開発が進められていました。しかしこれでは製品になりません。そこで私は機械学習モデルや処理方法を最適化。大学院で手術映像のリアルタイム認識AIを研究していた経験を活かして装置で処理が完結するよう改善し、ミライアイのリリースを実現させました。実際に施設での運用が始まり、入居者の見守りや、スタッフの駆け付けに役立っているとの報告を受けたときは、感慨深かったです。

Q4. 今後の目標は?

動作認識AIとエージェントAIを融合させたAIの開発。

生成AIやエージェントAIは文章・動画像生成やタスクの自律実行に強みを持つ一方、私が開発しているAIは視覚空間の理解やリアルタイム認識に優れており、今後はこの二つを上手く組み合わせた研究開発を行いたいと考えています。
実空間ではヒトやモノの動きで環境が刻々と変化します。こうした状況に対応するためには、リアルタイム認識AIの結果を基に、エージェントAIに対して割り込み処理を行い、思考の切り替えや方針転換につなげる仕組みが必要です。今後はこの技術を確立し、リアルタイム認識と高度な意思決定を融合させたAIを開発することで、介護や医療など緊急事態が発生することがある環境においても役立つシステムを実現したいです。ロボットも一つの形かもしれませんね。

SPECIAL QUESTION

グローリーの技術力でつくる未来

リアルタイム認識技術とエージェントAIを融合できれば、決済や認証の安全性を保ちながら、効率的で柔軟なサービスを提供する社会システムを構築できると思います。また介護・医療分野でも、日常動作と危険がある動きを動作認識AIが区別したのち、エージェントAIを通じて介護ロボットやスタッフに伝えるシステムがありえるでしょう。複数のAIが協調し、社会システムを効率的に守る未来が実現すると良いですね。

オフの日はこんな風に過ごしてます!

デスクワークが中心なので、運動不足解消のために休日は、数キロ先のコンビニまで散歩してコーヒーを買いに行きます。帰宅後は文鳥とたわむれながら、コーヒーを飲みつつ論文を読んだり将棋を指したり。鳥籠から出すとすぐに手に乗ってくるのが可愛いです。

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