【クリニック開業】準備のスケジュールと流れは?
成功へのポイント
COLUMN

2026.02.09

【クリニック開業】準備のスケジュールと流れは?成功へのポイント 自分のクリニックを持ちたいという期待を胸に開業を考え始めたものの、「何から手をつければよいのか分からない」という不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
クリニック開業は、コンセプトの構想から物件選定、行政手続き、スタッフ採用まで、準備すべきことが多岐にわたります。この記事では、開業までの一般的なスケジュールと、各フェーズでやるべきタスクを時系列で解説します。
成功のカギは「余裕を持ったスケジュール管理」と「効率的な院内システムの構築」にあります。この記事を読むことで、クリニック開業の全体像をイメージし、具体的な準備の第一歩を踏み出せるようになるでしょう。

目次

開業スケジュールの全体像を把握する

クリニック開業は、一般的に 約1年前から準備を始める のが望ましいとされています。各フェーズで取り組むべき課題を把握し、計画的に進めていきましょう。

構想・診療圏調査(開業1年以上前)

開業準備の第一歩は、クリニックのコンセプトを明確にすることです。
どのような医療を提供したいのか、主なターゲット層(患者様)は誰か、診療科目をどうするか。こうした「クリニックの軸」を固めることで、その後の意思決定がぶれにくくなります。
コンセプトが定まったら、次は診療圏調査に取りかかります。開業予定エリアの人口動態や年齢層、競合クリニックの状況を調べ、どれくらいの患者様が見込めるかを検討します。

診療圏調査で確認すべき主なポイント

● 物件周辺(半径500メートル程度)の人口と年齢構成
● 競合クリニックの数・診療科目・診療時間
● 駅や商業施設からのアクセス、人通りの多さ
● 都市計画やマンション建設計画などの将来性

これらの情報はインターネットや資料で調べることもできますが、実際に現地を訪れて地域の雰囲気を体感することも重要です。駅からの導線や時間帯ごとの人通りなど、数字だけでは見えない要素を把握できます。

事業計画の策定・資金調達(開業1年前~6カ月前)

コンセプトと開業エリアの目星がついたら、事業計画書の作成に着手します。
事業計画書には、クリニックの規模、必要な初期投資額、予想される収支、ターゲット患者数などを具体的な数字で示します。金融機関から融資を受ける際に必須となる資料であり、計画の精度が審査結果を左右します。

主な資金調達先

● 民間銀行(都市銀行・地方銀行)
● 日本政策金融公庫(新規開業支援融資)
● 福祉医療機構(WAM)

融資の申し込みから実行までには数週間~数カ月かかる場合があります。開業6カ月前までには融資実行のめどを立てておくと、その後の準備がスムーズに進みます。

物件選定・内装・設備選定(開業6カ月~4カ月前)

資金計画がまとまったら、具体的な物件探しに入ります。
都心部ではテナントビルや医療モールでの開業が多く、郊外では戸建てや継承物件など選択肢が広がります。物件を選ぶ際は、立地条件だけでなく、電力容量や床の耐荷重、医療機器の搬入経路など、インフラ面の確認も欠かせません。
物件が決まったら、内装設計と工事の準備を進めます。患者様とスタッフの動線が交錯しないレイアウト、プライバシーに配慮した処置室の配置など、細部まで検討することが大切です。
並行して、医療機器や院内設備の選定も始めます。電子カルテ、診療報酬請求書作成システム(レセコン)、POSレジなど、開業後の業務効率を左右するシステムは、この時期から比較検討を開始しましょう。詳しくは後述の「効率的なクリニック運営のための設備と会計フロー」で解説します。

各種手続き・スタッフ採用・広告(開業3カ月~1カ月前)

開業まで3カ月を切ると、行政手続き・人材採用・広告宣伝の3つを並行して進める、最も慌ただしい時期に入ります。
保健所への開設届や厚生局への保険医療機関指定申請は、期限に遅れると開業日に診療を開始できなくなる可能性があります。提出書類と締め切りを早めに確認し、計画的に準備を進めましょう。
スタッフ採用では、看護師や医療事務の募集・面接を行い、開業1カ月前までには内定を出しておくのが理想です。採用が決まったら、電子カルテや医療機器の操作トレーニング、受付から会計までの流れをシミュレーションするなど、スタッフ研修も実施します。
広告宣伝も開業直前の重要な準備です。公式ウェブサイトは開院1カ月前までに公開し、パンフレットやチラシの作成・ポスティング、駅前看板や電柱看板の設置なども進めます。開業1~2週間前には内覧会(プレオープン)を開催するクリニックも多く、地域へのお披露目だけでなく、スタッフが実際の設備で動く練習の場にもなります。
開業前にスタッフ研修やリハーサルを十分に行っておくことで、開院初日から落ち着いて対応できるようになります。

クリニック開業に必要な手続きと申請

クリニック開業に必要な手続きと申請

クリニックを開業するには、法律で定められた届出・申請を期日までに行う必要があります。手続きを怠ると、予定どおりに診療を開始できません。ここでは主な手続きを解説します。

保健所への開設届

医療法に基づき、クリニック(診療所)を開設するには管轄の保健所への開設届の提出が必要です。
届出が受理されて初めて、その施設で医療行為を行うことが法的に認められます。提出期限は自治体によって異なりますが、多くの場合「開院日の◯日前まで」と定められているため、事前の確認が必要になります。

開設届に必要な主な書類

● 開設者の情報(個人開業の場合は医師本人の情報)
● 管理者(院長)の医師免許証の写し
● 施設の平面図、構造設備の概要
● 従事する医師・看護師などの職員名簿
● 医療廃棄物処理契約書の写し

なお、開設届の提出時には施設の平面図も審査されます。診療所には面積や設備に関する基準があり、基準を満たさないと届出が受理されない場合もあります。物件契約後、内装工事に入る前に保健所と事前協議を行っておくと、手戻りなくスムーズに開業準備を進められます。

厚生局への保険医療機関指定申請

保険診療を行うには、地方厚生局から「保険医療機関」の指定を受ける必要があります。
申請は毎月一定日が締め切りとなっており、指定が有効になるのは翌月(または翌々月)からです。つまり、申請から指定発効まで約1カ月かかるため、開業の1カ月以上前には申請書を提出する必要があります。
申請が間に合わないと、開業直後は自費診療のみとなり、患者様に大きな負担をかけてしまいます。スケジュールを逆算し、余裕を持って準備を進めることが重要になります。

その他の届出

上記以外にも、クリニック開業時にはさまざまな届出が発生します。

主な届出先と届出内容

税務署:個人事業の開業届(事業開始から1カ月以内)、青色申告承認申請書
労働基準監督署:労働保険関係成立届、概算保険料申告書(スタッフ雇用時)
ハローワーク:雇用保険適用事業所設置届、被保険者資格取得届
年金事務所:健康保険・厚生年金の新規適用届(法人の場合や従業員5人以上の場合)
消防署:防火管理者選任届、消防計画届出書

届出漏れを防ぐため、開業カレンダーを作成し、各手続きの締め切りを一覧で管理することをおすすめします。

効率的なクリニック運営のための設備と会計フロー

クリニックは医師1人に対し、看護師や事務スタッフ数名という少人数体制が一般的です。限られた人員で質の高い医療サービスを提供するには、ITを活用した業務効率化が欠かせません。

院内システムの連携で業務を効率化する

少人数でもスムーズにクリニックを運営するには、電子カルテ・レセコン・予約システム・電子問診票などを連携させることが重要です。
例えば、Web予約システムを導入すれば、患者様は電話や来院することなく診察が予約でき、受付での順番待ちの混雑が緩和されます。電子問診票を事前に記入してもらえば、問診内容が電子カルテに自動で取り込まれ、診療をスムーズに開始できます。
こうした連携により、患者様一人当たりの処理時間が短縮され、待ち時間の削減につながります。待ち時間の短さは患者様満足度に直結する重要なポイントです。

会計フローの見直しとPOSレジの導入

診療後の会計待ち時間は、患者様の不満要因になりやすいポイントです。会計業務を効率化する手段として、自動つり銭機付きのPOSレジの導入が注目されています。

自動つり銭機付きPOSレジ導入の主なメリット

会計金額の連携:レセコンとのバーコード連携により、手打ちによる金額間違いが防止
待ち時間の短縮:つり銭の計算・受け渡しが自動化され、会計がスピードアップ
つり銭ミスの防止:手渡しによる金銭授受のミスや違算を防ぎ、レジ締め作業も短縮
感染症対策:現金の直接受け渡しを減らし、衛生面のリスクを軽減

特にクリニックでは、不特定多数の患者様が来院するため、接触感染リスクの低減は重要な課題です。自動つり銭機付きPOSを導入し、お客様に会計金額の投入を行っていただくセミセルフレジ運用にすれば、スタッフと患者様が直接現金を受け渡す機会を最小限に抑えられます。
また、スタッフが金銭授受から解放されることで、次の患者様対応やレセプトチェックなど、本来の業務に集中できる点も大きなメリットです。

クリニック向けつり銭機「REGIX」という選択肢

REGIX 製品画像

クリニックの会計効率化に貢献する製品の一つに、グローリー株式会社が提供する「REGIX(レジックス)」があります。
REGIXは、POSレジと自動つり銭機が一体化したサブスクリプション型のレジシステムです。卓上サイズのコンパクト設計で、受付カウンターのスペースが限られているクリニックでも設置しやすい点が特長です。

REGIXの主な特長

初期費用0円:月額定額制で、ハードウェア一式と保守サービスが含まれる
レセコン連携:領収書のバーコードを読み取り、会計金額を自動反映。手入力によるミスを防止
セミセルフ運用に対応:患者様自身が現金を投入して精算する運用も可能
全国100カ所以上のサポート体制:364日(元日を除く)の保守対応

電子カルテやレセコンとスムーズに連携できるため、会計金額の入力ミスを防ぎつつ、スタッフの業務負担を軽減できます。
導入したクリニックからは、「受付スタッフが金銭授受に追われず、診療補助に注力できるようになった」「患者様の待ち時間が短縮された」といった声が寄せられています。
開業時の設備選定では、医療機器だけでなく、こうした会計システムも含めて検討することで、開業後の運営がよりスムーズになるでしょう。

クリニックの開業についてよくある質問

クリニック開業を検討する中で、よく寄せられる疑問にお答えします。
※詳しくは各管轄の保健所へお問い合わせください。

医師免許がなくてもクリニックを開業できますか?

医師免許を持たない方でも、一定の条件下でクリニックを経営すること自体は可能です。
具体的には、医療法人を設立してその法人を開業主体とする方法があります。医療法人の代表者になるのに医師免許は不要なため、出資者として法人を設立し、クリニックを経営する形態が考えられます。
ただし、実際に診療を行うには医師免許保持者が必要です。院長として医師を雇用し、管理医師を配置しなければなりません。個人事業主として自分が院長になる開業形態は、医師免許がなければ不可能です。

開業後に経営が困難になるケースはありますか?

どのような事業にもリスクはあり、クリニック経営も例外ではありません。
経営が困難になる主な原因として、立地選定の失敗、資金計画の甘さ(多額の初期費用・運転資金不足)、集患対策の不備などが挙げられます。
こうしたリスクを低減するには、開業前の診療圏調査を十分に行うこと、事業計画書で収支シミュレーションを綿密に作成すること、そして開業後も継続的に広告宣伝や患者様満足度向上に取り組むことが大切です。事前準備の精度を高めることで、安定したクリニック経営への道が開けます。

まとめ

クリニック開業は、構想・診療圏調査から始まり、事業計画の策定、物件選定、行政手続き、スタッフ採用、広告宣伝と、多くのステップを踏んで進めていきます。成功のカギは「余裕を持ったスケジュール管理」と「効率的な院内システムの構築」です。
特に開業後の運営効率を左右する電子カルテ、レセコン、POSレジなどのシステム選定は、開業準備の段階からしっかり検討しておくことが重要です。
グローリー株式会社が提供する「REGIX」は、POSレジと自動つり銭機が一体化したサブスクリプション型のレジシステムで、クリニックの会計業務効率化に貢献します。初期費用0円で導入でき、レセコン連携による入力ミス防止、セミセルフ運用による待ち時間短縮など、クリニックに特化した機能を備えています。
開業準備を進める中で、会計システムの導入を検討される際は、ぜひREGIXをご検討ください。

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