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飲食店のタッチパネル注文は導入すべき?
仕組・種類・メリットをご紹介
目次
近年注目されるタッチパネル注文システム
飲食店の開業を予定している経営者にとって、店舗の設備選びは売上や運営効率に直結する重要な課題です。特に近年注目されている「タッチパネル注文システム」は、ホールスタッフを介さずにお客様自身が注文を完了できるセルフオーダーの仕組みで、業務効率化や人手不足対策に大きく貢献します。
しかし、導入のメリットや種類、自店に合った機種の選び方などの具体的な情報が不足していると、効果的なタッチパネル注文システムの導入ができない可能性があります。
この記事では、飲食店向けタッチパネル注文システムの仕組や種類、導入メリット・デメリット、さらに失敗しない選び方まで、わかりやすく解説します。「飲食店の開業を控えている」「自店舗にタッチパネルを導入すべきか迷っている」という飲食店経営者の方は、本記事の内容を参考に、開業準備や効率的な店舗運営にお役立てください。
飲食店向けタッチパネル注文システムとは?
飲食店向けのタッチパネル注文システム(セルフオーダーシステム)とは、お客様がテーブルや店舗入口に設置された端末を操作し、スタッフを介さずに注文を完了できる仕組のことです。
従来はスタッフが注文を聞き取り、手書き伝票やハンディー端末で厨房へ伝達していましたが、タッチパネル注文システムでは、注文内容がデータとして自動的に厨房やPOSレジへ送信されるため、スピーディーで正確なオペレーションが可能になります。
特に近年は以下の背景から、多くの飲食店で導入が進んでいます。
●人手不足対策:限られたスタッフでも店舗運営が可能になる
●業務効率化:注文を受ける手間を省き、配膳や接客に集中できる
●顧客体験の向上:自分のペースで注文でき、注文ミスも防げる
このように、タッチパネル注文は単なる利便性向上にとどまらず、店舗運営全体を支えるインフラとしての役割を担うようになっています。これから飲食店を開業する方にとっては、店舗の規模や業態に合ったシステムを導入することで、競争力の高い店舗運営を実現できるでしょう。
セルフオーダーシステム運用の注意点や導入事例については、以下の記事をご覧ください。
セルフオーダーシステムが変える顧客体験
飲食店向けタッチパネル注文システムの種類と特長
タッチパネル注文システムには、大きく分けると「テーブルオーダーシステム」と「タッチパネル式券売機システム」の2種類があります。店舗の業態や規模によって適したタイプが異なるため、それぞれの特長を理解したうえで、自店に最適なシステムを導入することが大切です。
ここでは、タッチパネル注文システムの種類として、「テーブルオーダーシステム」と「タッチパネル式券売機システム」の概要や特長を解説します。
テーブルオーダーシステム
テーブルオーダーシステムは、主に各テーブルにタブレット端末を設置してあり、お客様が着席したまま注文できる仕組みです。スタッフが注文を取りに行く必要がなくなるため、ホール業務の効率化が進み、人手不足の店舗でもスムーズな運営が可能になります。 近年導入が進んでいる、お客様のスマートフォンを使ってQRを読み込み、注文できる仕組もテーブルオーダーシステムの一部になります。
また、店員を呼ぶ必要がなく、お客様のタイミングで気軽に追加注文が可能となるため、客単価の向上も期待できます。特に複数回注文するケースが多い業態では効果を発揮するシステムです。
オーダーエントリーシステムの仕組みや導入メリットは、以下の記事をご覧ください。
飲食店の業務効率化を実現するオーダーエントリーシステムの選び方と導入メリット
タッチパネル式券売機システム
タッチパネル式券売機システムは、店舗の入口に設置された機械でお客様が食券を購入する方式です。注文と会計が同時に完了するため、会計スタッフの配置が不要になる点が大きな魅力です。
入店時に注文が確定することで料理提供までの時間を短縮できるため、回転率を重視する業態に適しています。
また、多言語対応機能を備えた券売機を導入することで、外国人観光客が多いエリアでもスムーズな注文が可能になり、スタッフの接客負担を軽減できます。
| 項目 | テーブルオーダーシステム | タッチパネル式券売機システム |
|---|---|---|
| 注文方法 | 各テーブルのタブレットから注文 | 店舗入口の券売機で食券を購入 キャッシュレス対応可能 |
| 会計 | 食事後にレジで会計 | 注文時に同時に会計 |
| 向いている業態 | 追加注文が多い店舗 | 回転率重視の店舗 |
| メリット | 追加注文がしやすく客単価アップ 接客効率が改善 |
レジ業務の削減 提供スピードの向上 混雑緩和 |
| 顧客層 | ファミリーなどグループ利用客が多い店舗に最適 | 一人客や短時間利用客が多い店舗に最適 |
飲食店がタッチパネル注文システムを導入するメリット
タッチパネル注文システムは、業務の効率化だけでなく、店舗運営全体にプラスの効果をもたらします。ここでは、導入によって得られる代表的なメリットを整理してご紹介します。
オーダー業務の効率化と人手不足の解消
お客様が自ら注文を完結できるため、ホールスタッフが注文を取りに行く必要がなくなります。これにより生まれた時間を、料理の説明やおすすめメニューの提案などの、より細やかなお客様対応に充てることができます。
少人数体制でもスムーズな店舗運営が可能となり、人手不足への対応策としても有効です。
人的ミスの防止による顧客満足度の向上
スタッフを介した注文では、オーダーの聞き間違いや伝達ミスが発生するリスクがあります。特に混雑時や人材不足の店舗においては、こうしたミスは起きやすくなります。
タッチパネル注文システムを導入すれば、注文内容がデータとして正確に厨房へ送信されるため、料理の提供ミスや配膳間違いを防止できます。結果として顧客満足度の向上や廃棄ロス削減にもつながります。
外国人のお客様へのスムーズな対応
多言語対応機能を活用することで、外国人のお客様も安心して注文できます。さらに写真付きメニューを表示することで、言葉の壁を越えてわかりやすい案内が可能です。
インバウンド需要が増える中、言語の壁によるコミュニケーションの課題を解決できるため、店舗の競争力の向上にも有効です。
おすすめ・セットメニュー提案によりアップセル・クロスセルを実現
タッチパネル注文システムでは、画面上に写真やおすすめ情報を表示できるため、視覚的にお客様の購買意欲を刺激できます。具体的には次のような販促が可能です。
- ●季節限定メニューの訴求
- ●セットメニューの提案
- ●ドリンクやデザートの追加提案
紙のメニューでは伝えきれない情報を自動で提示できるため、スタッフの負担を減らしつつ、効率的な販促が可能になります。
データ活用による戦略的なメニュー開発
タッチパネルでの注文はすべてデータとして蓄積され、店舗運営に役立つ分析が可能です。
- ●メニューごとの売れ行きの正確な把握
- ●時間帯や曜日ごとの傾向分析
- ●新メニュー開発の参考
感覚や経験に頼りがちだったメニュー開発も、客観的なデータに基づいて行えるようになり、売り上げの向上や事業拡大につながります。
飲食店向けタッチパネル注文システムのデメリットと対処法
タッチパネル注文システムには多くのメリットがありますが、導入にあたってはコストや運用面の課題も存在します。ここでは、代表的なデメリットとその対処法について解説します。
導入コストと運用コストの発生
タッチパネル端末の購入費や設置工事費、ソフトウェアのシステム利用料など、初期導入には一定の費用がかかります。また、システム利用料やメンテナンス費用など、運用中にもコストが発生します。
【対処法】
- ●導入前にトータルコストを計算し、費用対効果をシミュレーションする
- ●国や自治体が提供するIT導入補助金などを活用し、初期費用を軽減する
※補助金には条件や申請期間があるため、事前に確認が必要
システム障害発生時のリスク
通信障害や端末故障などにより、システムが一時的に利用できなくなる可能性があります。
【対処法】
- ●紙のメニューや従来のオーダー方法をバックアップとして準備しておく
- ●導入するシステムのサポート体制(問い合わせ窓口や対応内容)を事前に確認する
お客様とのコミュニケーション機会の減少
注文業務が自動化されることで、スタッフとお客様の会話の機会が減り、接客面での満足度が低下することが懸念されます。
【対処法】
- ●タッチパネル上でおすすめメニューを提案する機能を活用する
- ●配膳時などに積極的な声かけを行い、サービスの質を維持する
タッチパネル注文システムの導入で失敗しないための選び方
タッチパネル注文システムを導入する際は、価格やデザインだけでなく、店舗の規模や業態、既存システムとの連携、保守・サポート体制など複数の要素を確認することが重要です。
ここでは、タッチパネル注文システムの導入を失敗しないために、確認すべきポイントについて解説します。
店舗の規模や業態に合っているか
店舗の座席数やレイアウト、主な客層によって、最適なタッチパネルシステムは変わります。例えば、家族連れや高齢者が多い店舗では、誰でも直感的に操作できるUIが必要です。一方、ビジネス層や学生が中心の店舗では、スピーディーに注文できる設計が求められます。
また、食べ放題やコース料理などの店舗独自のサービスに対応できるかどうかも、運用効率や顧客満足度に大きく影響します。導入後に合わないシステムだと、オペレーションが滞り、スタッフ負荷やお客様の不満が増えるリスクがあります。
【確認すべきポイント】
- ●店舗の座席数やテーブル配置に対応できるか
- ●小規模店舗であれば、簡易設置が可能か
- ●食べ放題やコースメニューなど、店舗独自サービスに対応可能か
アップセル提案の表示、多言語対応、キャッシュレス決済対応などのさまざまな機能性を備えた機種であれば、自店の運営形態に合わせた運用が可能になります。
操作が直感的で分かりやすいか
タッチパネルの操作が複雑だと、お客様は注文にストレスを感じ、結果的に注文機会の損失やクレームにつながります。幅広い年代のお客様が来店することを想定し、誰でも直感的に操作できるデザインのシステムを選ぶことが重要です。
【確認すべきポイント】
- ●メニュー画面が見やすく、直感的に操作できるか
- ●年齢層に関係なく誰でもストレスなく利用できるか
- ●スタッフ用管理画面や日常業務で使用する画面で使いやすいか
大型カラー液晶ディスプレーが搭載されているタッチパネル式券売機や、柔軟な画面カスタマイズが可能なテーブルオーダーシステムであれば、お客様が迷わず操作できる直感的な操作につながります。
導入後の保守サービスやサポート体制は十分か
長期的に安定稼働させるためには、機器の保守やサポート体制が充実していることが不可欠です。安心して運用を続けるためには、信頼できる提供会社を選びましょう。
【確認すべきポイント】
- ●導入後のトラブル対応が迅速か
- ●定期メンテナンスや保守サポートが受けられるか
迅速な保守サポートを受けるには、全国各地に多数の拠点があることも重要です。自店から近くに拠点があれば、スピーディーな対応につながります。
飲食店の課題を解決する「TOFREE」
グローリーが提供する「TOFREE」シリーズは、店舗の多様なニーズに応える次世代型ソリューションのラインアップです。世界19カ国に拠点を持ち、80カ国以上の大手ファーストフード店や小売事業者に導入実績を持つアクレレック社と共同開発されたKIOSKなど、業務効率化と顧客満足度の両立を実現しています。
セルフオーダーKIOSK「FGK-100シリーズ」
キャッシュレス決済や多言語対応が可能な高性能タッチパネル式券売機です。大型カラー液晶による直感的な操作でスムーズな注文を実現し、売上データの一元管理や柔軟な画面遷移によるアップセル提案が可能です。注文と会計を同時に完結させることで、スタッフのレジ対応業務を大幅に削減します。
多店舗運営に適したタッチパネル式券売機の進化形、セルフオーダーKIOSK FGK100シリーズについて詳しくはこちらをご覧ください。
セルフオーダーKIOSK FGK-100シリーズ詳細ページ
テーブルオーダーシステム「O:der Table」
来店されたお客様が、テーブルから自身のスマートフォンでQRコードを読み込むだけで注文できるタッチパネル注文システムです。アプリインストールや会員登録は不要で、誰でも簡単に利用可能。多言語対応やPOSレジとの連携もできるため、柔軟な運用が可能です。
スマートフォンで迷わず操作可能なテーブルオーダーシステム O:der Tableについて詳しくはこちらをご覧ください。
テーブルオーダーシステム O:der Table詳細ページ
テイクアウトオーダーシステム「O:der ToGo」
お客様が自身のスマートフォンなどで、来店前に商品注文から決済までを完了できるタッチパネル注文システムです。テイクアウトだけでなくイートインにも対応し、販促機能や集客機能により売り上げ向上をサポートします。「FGK-100 SERIES」との連携で、幅広い業態に対応可能です。
販促機能が充実なテイクアウトオーダーシステム O:der ToGoについて詳しくはこちらをご覧ください。
テイクアウトオーダーシステム O:der ToGo詳細ページ
「TOFREE」シリーズを導入することで、店内・店外・座席からの注文・会計を、システム上で一元管理できます。これにより、スタッフは注文や会計といった事務作業にかかる負担を減らし、お客様への声がけやフォローを行うなど、より質の高いサービスの提供に専念できます。結果として、店舗の省人化を実現しながら、会計業務の効率化による回転率アップや人件費削減にもつながります。
豊富な機能と安心のサポート体制を備えた「TOFREE」は、導入直後からオペレーション改善を実感できるだけでなく、長期的にも安定運用できる高性能なセルフオーダー端末です。飲食店や小売店の持続的な成長を強力にサポートします。
まとめ
この記事では、飲食店で導入が進むタッチパネル注文システムについて、仕組みや種類、メリット・デメリット、導入時の選び方を解説しました。
- ●タッチパネル注文システムは、お客様自身が注文を行うため、業務効率化や人手不足解消につながる
- ●追加注文や客単価アップを狙う場合にはテーブルオーダー方式を、回転率重視の場合には券売機方式を検討しよう
- ●システム導入を失敗しないために、店舗業態への適合性、直感的な操作性、既存システムとの連携などを確認しよう
タッチパネル注文システムは、店舗の省力化・省人化を実現し、顧客満足度を高める戦略的なツールです。自店の規模や運営スタイルに合ったシステムを選び、長期的な活用も見据えることが重要です。