山梨県厚生連健康管理センター様

山梨県厚生連健康管理センター

山梨県厚生連健康管理センター

JA山梨厚生連が運営している健康管理センター。
JAと一体となって組合員とその家族および地域住民の健康管理・増進を図る目的で発足し、昭和61年6月に開設された。
「誠実・和・熱意」の理念のもと、人間ドック、巡回健診、外来診療、健康教育活動に取り組んでいる。
同時に、活動スローガン「つなげる、やさしさ。」のもと、人と地球にやさしい医療の実現やSDGsの支援にも力を入れている。

開設
1986年6月
所在地
山梨県甲府市飯田1-1-26

受診者の手を煩わせない「手ぶら検査」実現に向けて。 導入の決め手は「顔認証の正確さとスピード」


導入製品

導入の背景

人間ドック受診者の「手ぶら検査」を実現させ、かつ確実に本人認証するための手段としてICチップを組み込んだリストバンドを導入していました。認証機能に関しては問題なかったのですが、認証の度にICリーダーをかざすことで受診者の手を煩わせることがあったので、システム更新においては新たな認証システムが導入できないか検討していました。
そんな中、新型コロナウイルス感染症が拡大し、非接触で確実に本人認証が行える生体認証が候補に挙がりました。その際、顔認証技術で実績があり、マスクをつけていても精度よく認証できるグローリーの顔認証システムを導入することになりました。

導入の決め手

第一に間違いが許されない医療現場において、生体認証を用いることで受診者に安心感を与えることができる点です。第二に受診者の認証時の煩わしさを軽減させ、究極の手ぶら検査環境を提供できることです。
導入の決め手は、認証の正確さとスピードです。一日120名を超える受診者の皆様に、非接触かつストレスなく受診していただける環境が構築できたことは大きいですね。

医療機関ならではの工夫

超音波検査やマンモグラフィ検査などの肌を露出する検査では、顔認証用カメラに不安を感じてしまいます。そのため、受診者のプライバシーに配慮し、認証時以外はカメラをカバーで覆う運用にしました。この対応については、現場スタッフの皆さまに意見を聞きながら、どのような運用にしたら受診者の皆様に安心した検査環境を提供できるか検討し決定しました。

導入の効果

正確な顔認証を実現するには、検査室毎の異なる認証環境に合わせた条件設定が非常に重要です。グローリーとシステムベンダー様の協力をいただきながら、カメラの高さ、角度、距離、認証間隔などを全検査室で個別に設定し、繰り返しテストすることで、正確な認証環境が実現できました。また、130名規模のシミュレーションテストを2回実施し、システム側とスタッフ側の運用課題を確認。一日120名を超える受診者の皆様に、非接触かつストレスなく受診していただける環境が構築できました。

今後の目標・展望

顔認証システムのブラッシュアップを行います。顔認証システムを導入するにあたり、「各検査での本人認証」と「受診者の動きの把握」の2つを目標とし、システムを構築しました。前者においては、受診者が意識することなく認証を完了させる「ウォークスルー認証」を目指しています。後者においては、検査フロア間の移動に際し「誰が」「何処へ」「どの順番で」移動したかを把握できるシステムです。ほぼ想定した通りの運用が実現できていますが、マスク着用という厳しい条件の中、設置環境の制約も相まって対策を要する箇所があり、解決に向けて調整中です。
究極の目標は、受診者の皆様に対し認証という行為を意識させず、全てのスタッフがまるで「お知り合い」のように対応できたら素敵ですね。

山梨県厚生連健康管理センター様に導入された
「顔認証システム」を開発・販売した、
株式会社エム・オー・エム・テクノロジー様、
ニッコクソフト株式会社様に
顔認証エンジンを採用したポイントを伺いました。

導入にあたり、工夫した点・苦労した点

【工夫した点】
①高齢の受診者でも迷うことなく利用が出来て、
 かつ認証精度が両立するユーザーインターフェースの開発を行いました。
②認証を開始する距離を長くし(2m程度)、受診者が検査室への移動中に
 顔認証を完了させることが出来るよう工夫しました。
③通路に設置したカメラ画像から受診者の通過を検知して、
 受診者誘導システムへの通知を行い、
 確実に誘導・案内ができるようにしました。


【苦労した点】
①認証精度は「エンジン性能」や「環境」に依存する旨を、
 開発前の段階からお客様と共有し、理解を深めていただきました。
②検査室毎に異なる設置環境になるため、早い段階でプロトタイプを
 お客様に提供し、十分な体感・検証の期間を設け検討してもらいました。

顔認証SDKを使った感想

①精度の高さと速度の速さ
今回、初めて医療施設への顔認証システムを導入しましたが、
認証精度が非常に高くマスク着用時においても申し分のないレベルでした。
また、認証速度も利用者が驚くほど速く、
性能面においてお客様から高い評価を得ることが出来ました。

②カスタマイズ性が高い
グローリーの顔認証SDKは、お客様の業務要件や既存システムに合せて
自由にカスタマイズが可能です。
さらに、コスト面においても他社製品と比較して優位性が高いと思います。

(株)エム・オー・エム・テクノロジー様、ニッコクソフト(株)様

株式会社エム・オー・エム・テクノロジー様
●企業概要:医療関連情報システム構築 システムコンサルティングからシステム構築、運用サービス
●所在地:東京都千代田区外神田1-16-8 GEEKS AKIHABARA
●URL:https://www.momt.co.jp/


ニッコクソフト株式会社様
●企業概要:システムインテグレーションをはじめとした各種ソリューションと、
「オープン系」「制御/組込み系」「汎用系」などのさまざまなシステムの開発
●所在地:東京都江東区新木場1-18-6 新木場センタービル
●URL:http://www.nikkokusoft.co.jp/