サステナビリティ

活動ハイライト

グローリーのバリューチェーン

  • 企画・開発
  • 調達
  • 生産
  • 販売
  • 保守

企画・開発

「認識・識別」と「メカトロ」を両輪とした技術開発を推進
設計図を基に機能について協議

設計図を基に機能について協議

当社グループは、「認識・識別技術」と「メカトロ技術」をコア技術として、世界各国の金融機関をはじめ通貨に関わる業務の厳正化・効率化に貢献する製品を開発しています。紙幣や硬貨の金種や真偽を正確に見分ける「認識・識別技術」は、貨幣経済の安定に欠かせない技術であり、当社グループは、さまざまな要素を用いた識別技術を日々進化させてきました。また、通貨の計数や選別、包装といった細やかで複雑な作業を正確かつ高速に処理する「メカトロ技術」は、通貨に携わる仕事の効率化に貢献しています。こうしたコア技術は、当社製品が通貨の流通を支えていくための基礎であり、今後も技術革新を進め、安心で確かな社会の発展に向けて取り組んでいきます。

目の不自由な方の課題解決に貢献
ポータブル紙幣読み取り機<QN-20>

ポータブル紙幣読み取り機<QN-20>

この認識・識別技術を利用して2013年度に開発した「ポータブル紙幣読み取り機<QN-20>」は、紙幣の金種を識別して音声で伝える製品です。視覚障がい者やお年寄りにとって、サイズがほぼ同じの紙幣は、一瞬で金額を見分けにくいという課題がありました。そこで、「容易に金種がわかる製品」をコンセプトに、高速・高精度な認識能力を備えつつ、持ち運びやすいように小型・軽量化を図りました。また、操作ボタンは最小限にし、右利き左利きのどちらでも使いやすい形状とするなどの工夫を重ねました。

製品化にあたっては、社会福祉法人兵庫県視覚障害者福祉協会の方々から金種を見分ける際の課題や試作品への細かな要望を伺い、製品に反映しました。

Voice ユーザーの立場に立った開発を心がけました。

開発本部 コアテクノロジー開発センター 村中 光彦

「ポータブル紙幣読み取り機<QN-20>」は当社が初めて開発した民生用の製品です。開発が決まったときには「当社の技術が困っている方々のお役に立つのであれば、ぜひやらなければ」と感じました。使いやすい形状となるよう検討を重ねたほか、金種を知らせる方法についても、バイブレーション機能の搭載や音声をより聞き取りやすいものとするなど、使用される方の立場に立った開発を常に心がけました。
開発本部 コアテクノロジー開発センター 村中 光彦
利便性を重視した、中国市場向け両替機を開発
中国向け紙幣硬貨両替機ENC-100

中国向け紙幣硬貨両替機<ENC-100>

中国向けの初の紙幣硬貨両替機として2014年7月に発売したにも、コア技術が活かされています。中国では、硬貨をあまり使わずに自宅で貯めていることが多いため、中国人民銀行様がそれらの硬貨を金融機関で回収し、スーパーマーケットなどでのつり銭用硬貨として市場に再流通させる「硬貨循環政策」を打ち出しています。本製品は、硬貨を持ち込んだ利用者自身が操作し、硬貨を紙幣に両替する製品です。大量の硬貨を毎秒5枚と高速で計数することで、利便性向上に貢献しています。利用者が多くの硬貨を持ち込むことを想定し、一度に200枚の硬貨投入にも対応できるよう改良を重ねました。紙幣を硬貨に両替する機能も兼ね備えており、利用者のニーズに応じたあらゆる両替取引を可能にする「マルチ機能両替機」です。